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宇宙の加速膨張の発見で米研究者ら3人がノーベル物理学賞を受賞 [天文・宇宙]

 137億年前のビッグバン以来私達の宇宙が膨張し続けて居る事は、

1929年から解っていたが、その膨張の勢いが宇宙に存在する物質の重力

によって衰えるどころか、寧ろ加速して居る事を示したのが今回の受賞者

達の功績だ。

http://www.astroarts.co.jp/news/2011/10/05nobel_prize/index-j.shtml

http://topics.jp.msn.com/life/environment/article.aspx?articleid=719615

 新たにノーベル賞受賞者となったアメリカのソール・パールミッター氏:「超新星宇宙論計画」代表

ローレンス・バークレー国立研究所およびカルフォルニア大学バークレー宇宙物理学教授

 アダム・リース氏:ジョンズ・ホプキンス大学および宇宙望遠鏡科学研究所宇宙物理学教授

 ブライアン・シュミット氏:「遠方超新星探索チーム」代表、オーストラリア国立大学特等教授

 この発見には、Ia型超新星と呼ばれる天体が鍵となった。Ia型超新星とは、

連星系を組んで居る白色矮星(恒星の燃えカスの様な高密度の天体)が、連星系の

もう一方の恒星からの質量移動が起こり、白色矮星の核反応が暴走することで、

爆発して明るく見える天体だ。ピ-ク時の明るさがどれも同じである為に、地球

からの見かけの明るさと比較することで距離を測定することができる。

 求められた距離(光が届くのに時間が掛かるので、遠くほど過去を見る事に成る)

天体が観測者から遠ざかるスピードが速いほど

波長が長く伸びる「赤方偏移」の測定値

を組み合わせることで、宇宙の時代ごとの膨張スピードが解る。

 3氏のチームは1998年、この原理を利用して、

宇宙空間が加速的に膨張して居ることの観測的な証拠を見出した。

もともとは膨張速度の衰えを計測するつもりで観測を行っていたので、

この研究結果は当時衝撃的なものだった。

 宇宙が加速度的に膨張していることの説明として、物体同士を遠ざけ

空間を広げる斥力(物質同士を引き合わせる「引力」とは反対に、物質同士

を引き離す力)を生む「暗黒エネルギー」が提唱されており、

宇宙の全エネルギーの約4分の3を占めているとする説が現在主流である。

Ia型超新星:シリーズ現代の天文学7 恒星(下記)参照。

恒星 (シリーズ現代の天文学)

恒星 (シリーズ現代の天文学)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 日本評論社
  • 発売日: 2009/07
  • メディア: 単行本


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                      MDI SATOH

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上ん掲げた写真はT大構内:オリンパスペンライトE-PL1+
M.ズイコーデジタルED12mmF2.0で撮影。

タグ:天文・宇宙
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U3

勉強になりました。
by U3 (2011-10-08 22:46) 

MDISATOH

U3さんコメント有難う御座います。
Ia型超新星は比較的近距離の距離測定で使われるケファイド(ケフェウス座δ変光星、有名なエドウィン・ハッブルが銀河系宇宙の隣のアンドロメダ銀河「M31」の距離測定に用いたので有名)謂わば宇宙に於ける灯台と考える事が出来ると思われます。
ハッブルは銀河の研究に依って、赤方偏移を発見したので有名です。
膨張宇宙論の基と成りました。
ご存じの通り、ハッブル宇宙望遠鏡の名前にもなって居ます。
by MDISATOH (2011-10-09 07:24) 

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